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丁寧な家づくりは、お客様に満足いただくための「住宅づくりの基本」です。
でも、良い住宅を作りさえすれば100%満足していただけるのかと言われたら、そうではありません。
お客様の気持ちには、モノだけでは満たされない部分があります。
「あのハウスメーカーは思いやりがある」
「親身になって相談にのってくれた」
このような「顧客満足度アップ」のための努力も大切です。
その努力とは、余分なコストをかけずにできる「気遣い」「心遣い」です。
今回は、顧客満足度に大切な、3つの「気遣い・心遣い」のサービスについて、考えてみましょう。
1:お客様が住宅メーカーに求める「共感力と安心感」
実際に家を建てた方に、依頼したハウスメーカーのどんなところが良かったかを聞くと、
- 「質問をすればすぐ答えが返ってきたし、お願いしたことにも素早く対応してくれた」
- 「頼んだことをきちんと理解して、しっかりやってくれた。漠然とした希望もすっきりまとめてくれた」
- 「予算の面で難しかったリクエストも無理だと決めつけず、代替案や妥協案を柔軟に考えてくれた」
- 「住む人と一緒に良い家をつくろうとする気持ちが感じられて、安心してまかせられた」
このように、コミュニケーションやサービスを評価する方が多いです。
そんな声を耳にすると、目標が自然に見えてきます。
「すぐやる=迅速性」
「きちんとやる=正確性」
「無理な要望にもできる限り対応する=柔軟性」
住宅メーカーは、これに加え、「共感力」「安心感」が求められています。
2:ご家族のライフスタイルや将来計画をお客様と共有する
住宅の建築には、営業、設計、工事など、さまざまな職種の人が関わります。
お客様が営業の窓口に伝えたことが、設計や工事の担当者にしっかり伝わっていれば、お客様は「きちんとしたハウスメーカーなんだな」と安心しますし、伝わっていなければ不安になります。
家づくりをするうえでの理想は、家に住む方と家をつくらせていただくハウスメーカーの間で、お互いに相手の人柄が伝わるような、真心のこもったコミュニケーションを取れることです。
そのために、関係者全員がお客様の家族構成や年齢、職業だけでなく、ライフスタイルや将来計画を把握できるように努めましょう。
お客様それぞれのご希望に合った住まいを力を合わせてつくり上げるためには、
「来客が多いため、リビングにこだわりがある」
「季節のアウトドア用品を収納するスペースが必要」
「室内飼いのワンちゃんが暮らしやすい住まいにしたい」
「お子様たちが小さなうちは個室を設けない方針だ」
これらの努力がとても大切です。
3:自社で打ち合わせの際は、お子様への配慮を万全に
お客様が会社へ打ち合わせにいらっしゃる時、お子様連れの場合も多いでしょう。
どこのお宅でも、お出かけする時は「うちの子、大人しくしていられるかな」と心配しているものです。
そんなファミリー層のお客様には、お子様への対応に気を配ると、一段と信頼度が高まります。
お子様連れのママの本音は「打ち合わせブースが個室だったら最高なんだけど...」のようですが、そこまでするのは難しいですね。
では、すぐに実行できることは何でしょうか。
- 危ない物や壊れやすい物は、小さな子の手が届かない場所に片付ける
- ご家族が来社されたら、お子様と目線を合わせて「こんにちは」と挨拶をする
- 「お子さんがにぎやかでも大丈夫ですよ。気になさらないでください」と一声お掛けする
- 可能であれば室内の一角にキッズスペースを設けて、おもちゃや絵本、お絵描き帳を用意しておく
子供用のコップやジュースを常備するのもいいですね。
お子様が飽きてぐずり出した時、ほかの社員がお世話をできる体制を整えられれば、お母さんにとっては最高にありがたいサービスです。
まとめ
お客様は丁寧につくられた良い家を求めているのはもちろん、ご家族への真心のこもった気遣いを求めています。
お客様一人ひとりの気持ちに寄り添い、心が通い合うコミュニケーションは、顧客満足度を高めるための基本です。
- 迅速性・正確性・柔軟性とともに「共感力」「安心感」を意識する
- お客様のニーズに合った住まいを提供するため、ライフスタイルや将来計画を把握する
- 会社に打ち合わせにいらっしゃるお子様連れのお客様には、万全の配慮を
「あのハウスメーカーは思いやりがある」「親身になって相談にのってくれた」と実感していただくためのヒントを、いま一度確認し、営業や設計、工事などの担当者が一体となって、ご満足いただける住まいづくりとサービスに努めましょう。