マルチブランド戦略で、新築市場を生き残る

売れる仕組み
2024年05月30日 by 小松 壮幹

目次

こんにちは、ジョンソンパートナーズ小松です。

本日は、当社が商品を複数扱う「マルチブランド」戦略に行き着いた経緯と、この先さらに厳しくなっていく住宅市場を乗り越える手段としての「マルチブランド」のあり方についてお話しします。

はじめに

当社はフランチャイズ本部であると同時に、札幌を営業エリアとする地域工務店でもあります。

おかげさまで今ではエリアトップクラスの工務店と認知されるようになりましたが、創業当初は年間10棟程度の弱小工務店でした。しかし当時ブームになりかけていた「輸入住宅」をリーズナブルな「規格商品」として開発することに成功して以降、棟数を伸ばすことが出来ました。そして規格型輸入住宅のつくり方や売り方をノウハウ化して、フランチャイズ本部として北海道の工務店を中心に商品(ブランド)を拡大していきました。

その後はシンプルデザイン、アウトドアデザイン、アーティスティックデザインと商品を増やしていき、札幌エリアNO.1工務店となることが出来ました。

棟数を伸ばす2つの方法

新築市場において、1エリアで同一商品(ブランド)が広く認知されるのはシェア率3%が目安、5%を超えればほぼエリアNo.1になると言われます。人口10~15万エリアで年間20~30棟(シェア率3~4%)をコンスタントに販売できるようになると、棟数拡大の次のステップとして2つの方法が考えられます。

ひとつめは「エリア拡大」。シェア率10%を目指そうにも物理的に無理なのですから、別のエリアへ進出していくのは当然の判断です。最近では「アイ工務店」がまさにこのパターンです。

2つめは「商品を増やす」、つまり「マルチブランド化」です。今ある商品とは毛色が違う商品で、別のターゲットを狙っていきます。勝手知ったる市場で再度勝負するという方法です。

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エリア拡大策のメリット・デメリット

まずは「エリア拡大」について。

メリットは取り扱い商品や売り方などシステムを変える必要がないこと。これまでのメソッド(方法)をそのまま他のエリアで実施するだけなので、商品開発やシステム開発は不要です。

デメリットは「エリア特性」。これまでの商品や売り方が別の地で通用するかは未知数です。隣接する場所ならある程度は情報がありますが、本拠地から離れればまったく通用しないということもあります。

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マルチブランド化のメリット・デメリット

次に「マルチブランド」についてです。

メリットは上記と裏返しで、市場に精通していること。土地情報などは商品(ブランド)が違っても共有できますし、地域の人たちの趣味嗜好もすでに織り込み済みです。また施工範囲が同一エリアであることで職人編成やアフター対応など、時間も経費も最低限で済みます。さらには会社機能が分散されることもなく、管理も比較的楽です。

デメリットは「商品開発」。これまで成功した客層とは異なるターゲットに〝刺さる"商品をつくり、それを売りやすく作りやすいシステムにまで昇華させるのは大変です。よくある失敗例として、工務店側は「これまでと違う商品」と自信をもって発表しても、お客様には違いが微妙すぎて伝わらず、結局同じターゲットを分け合って棟数は伸びないというケースです。自動車メーカーなどでよくある失敗です(ボクシー発表時、わたしにはセレナとの違いがわかりませんでした)。

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当社がマルチブランド化を選んだ背景

当社も10数年前、棟数拡大の方法として、「エリア拡大」「マルチブランド」の2つの選択肢がありました。しかし前述したように、すでに輸入住宅FCを推進していたため、近郊エリアにはフランチャイズ加盟工務店がありました。今さら自社が進出するという悪魔の選択はできません。そのため、もうひとつの「マルチブランド化」を選択し、それが功を奏してエリアNO.1を達成することが出来ました。

マルチブランドの最大のネックは「商品開発」であると書きました。もともと「規格型輸入住宅」という特殊な商品で成功していたので、シンプルデザイン住宅の規格化、アウトドア住宅の規格化には苦労しながらも実現することが出来ました。

一方で「売り方」をどうするかが課題でした。いくらターゲットが違っても売る営業マンが同一人物なら、自分が売りやすい方に誘導してしまいます。慣れている既存商品へと誘導しがちなのでマルチブランド化の意味がなくなります

そこでブランドごとにチームを分けることにします。まずは営業チームをブランドごとに分け、軌道に乗った後は設計やコーディネーター、工事担当までブランド別に分けました。さらには会計まで分けることで、ブランドごとに「ひとつの会社」のごとく独立させ、ブランド愛を醸成することにつなげました。もしFC展開をしておらず「エリア拡大」に舵を切っていたら、今の成功はなかったかもしれません。

(ホームページをブランド別で分けることもマルチブランド戦略を成功させる大きな要素ですが、そこはまた別の機会に詳しくお話ししたいと思います)

マルチブランドのもうひとつのメリットは、結果として「地域貢献」につながることです。エリア内に幅広い層のユーザー様が増えて、口コミ効果も増大していきます。

当社は今では新築以外に中古住宅、マンションリノベなどを手掛けていますし、さらにはインテリア事業、飲食やアパレルにも進出し、広く地域に根付いた企業へと発展しています。

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マルチブランド化をおすすめする理由

冒頭、エリア拡大とマルチブランド化を、ある程度成功した工務店の棟数拡大策として紹介しましたが、マルチブランド化はすべての工務店の棟数拡大策としても有効です。

当社が今も輸入住宅商品を継続しているように、ブームが去りつつあっても思い入れの強い商品を手放すことはなかなか出来ません。

同じように、思い入れのある商品にこだわり続け、別の商品開発に踏み切れない工務店も多いと思います。それが会社の存在意義、アイデンティティーであるならば是非続けてほしいと思います。

一方でこだわり商品とは別に「売れる商品」を同時に持つことは重要だと思います。市場で生き残り、地域の雇用を増やすことも含めて「地域貢献」を継続するためにも「売れる商品」の追加投入、いわゆる「マルチブランド化」を実施してください。

マルチブランド化に向けてFCを活用

商品開発や販売・施工のシステム化は外部より入手、例えばFC加盟などで時間をかけずに手に入れることが出来ます。費用はそれなりにかかりますが、それを大幅に上回る利益を出すことは可能です。

よく耳にするFC加盟への懸念事項として「傘下に入る」イメージがあるかもしれません。大手FCだとそういう側面もありますが、ジョンソンパートナーズであれば心配ありません。

商品と販売・施工システムを提供していますが、あくまで〇〇工務店の商品としての位置づけです。成功への近道として、営業スタッフはFC商品専任としていただきますが、今ある自社商品との併売でエリア内シェアの拡大を共に目指します。

もし目標のエリア内シェアを達成できれば別のFC商品へ追加加盟するといった具合に、地域内での存在を強固なものにしていきます。さらに地域貢献のための「多角化経営」、たとえば中古住宅再生事業、マンションリノベーション事業、さらにはインテリアショップや飲食店などのノウハウを提供することも可能です。

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まとめ

ここまで、工務店が「マルチブランド化」することのメリットを書いてきました。

実際にジョンソンパートナーズ加盟店で、マルチブランド化で大成功している工務店もございます。(最下部に加盟店事例を掲載しています)

悲しいことに今後はさらに全国的な棟数減少が進み、地域工務店の新築事業の継続はいっそう厳しくなります。今のうちに少しでもシェア率を向上させて地域内での存在を強固にしておかなければ、生き残ることは出来なくなっていきます。そのための方法の一つとして「マルチブランド化」を是非早急にご検討ください。

・2つの棟数拡大策 ⇒ 「エリア拡大」と「マルチブランド化」

・エリア拡大のメリット ⇒ 「同一商品・同一システム」の横展開

・エリア拡大のデメリット ⇒ 新たな市場の開拓

・マルチブランド化のメリット ⇒ 「同一市場」での展開

・マルチブランド化のデメリット ⇒ 新商品・新システムの開発

・商品・システム開発は外注化で解決可能

・市場での生き残り策は「早期のマルチブランド化」

いかがでしたでしょうか。ジョンソンパートナーズでは、地域の工務店様ごとに戦略を立てて、成功まで超密着サポートいたします。

商品やサービスに関して興味を持たれましたら、お気軽に資料請求ください。

資料請求はこちら ⇒ https://www.johnsonhome.biz/contact/

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□ 愛媛東店/重松建設様 「地域No.1を目指す住宅会社」

□ 新潟店/エクセレントホーム様 「ジョンソンのビジネスモデルを参考に」

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