ファンマーケティングとアンバサダー

売れる仕組み / マーケティング
2024年07月19日 by 小松 壮幹

目次

こんにちは、ジョンソンパートナーズ小松です。

今回のテーマは「ファン化」。建物ユーザーにご協力いただきながら、ファンを倍増させる方法についてお話しします。キーワードは「ファンマーケティング」と「アンバサダー」。聞きなれない言葉ですので、言葉の意味から解説していきます。

ファンマーケティングとは?

ファンマーケティングとは、企業が提供する商品を熱烈に愛してくれるファンを増やし、売り上げを拡大していくマーケティング戦略のことを意味します。

一般の商品、例えば日用品や食品であれば、その商品やブランドが大好きでずっとその商品(ブランド)を購入し続ける「ヘビーユーザー(固定客)」を多く作り、売り上げを安定させるという戦略です。

住宅の場合は、ユーザー様に会社やブランドの価値を大切にしてもらい、時間をかけてブランド価値を上げていくことがゴールであり、結果的に「紹介受注」を増やすことにもつながります。

ポイントは「紹介受注を増やすこと」を目的に戦略を立てることではなく、「ブランド価値を上げること」を目指して、紹介受注などは「後からついてくるご褒美」的なものとして取り組んだ方が、却って成果につながると思います。

というのも、例えば「ユーザーA様から半年以内に紹介1件以上獲得」とノルマを定めると、目標達成のために「A様とは〇回お会いして、〇回紹介をお願いして...」というように、機械的でなかば強制的なファン化システムへと流れていきがちだと思うからです。

そうではなくて、本当の「ファンマーケティング」とは、直近の成果にこだわるのではなく、ファンを会社の価値を支える母体として考え、"中長期的"に価値や売り上げを上げていく仕組みづくりを行うことです

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だからこそ、ストーリー性を持ったファン化のアイデアが生まれますし、ユーザーも我々スタッフも余裕をもって楽しくファンマーケティングに取り組むことが出来ます。

当社ジョンソンホームズでどのような取り組みを行っているかは、後ほど詳しくお話しします。

アンバサダーとは?

一般論として、アンバサダーとは企業や自治体などの組織から任命され、公式に広報、普及活動を行う人を指します

アンバサダーは広告塔として、商品やサービスを広めるといった役割を担っていますが、それは誰でも良いわけではありません。アンバサダーとして選ばれる人は、多くの場合、その商品やサービスのファンであることが前提とされています。

当社の場合は、自分らしく暮らしていて、かつジョンソンホームズやブランド(商品)をずっと好いていただいている方」を毎年30組ほど「アンバサダー」に"認定"しています。任期は1年で毎年人選しています。もちろん大半が何年もアンバサダーを継続して頂いています。

先ほど「認定」という偉そうな表現をしましたが、当社の大ファンの方にとっては当社から何らかの任務を与えられることが「大きな誇り」に感じられるので、あえて上から「認定」することにしています。アンバサダーの中には「認定証」を大谷翔平のホームランボールのように大切に掲示されている方もおられます。

さて、「アンバサダー」の仕事は何かといえば...実は、何もありません(笑)。正確に言えば「当社から強制的にお願いしていることは何もない」ということです。ただただ当社を、商品やブランドを好きでいてくれればOKです。

実は以前は「必ず当社がらみのインスタグラムを〇回以上発信すること」というルールを設けていましたが、前述のように「本来の目的となんか違う」と考え直して、何かを強制するのはキッパリやめました。

そして「アンバサダー」の金銭的なメリットは何かといえば...はい、同じく何もありません(笑)。当社が運営しているインテリアショップや飲食店の利用時の割引を大きくすることも検討しましたが、結局他のユーザー様と同じ割引としました。

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アンバサダーの役割

当社ではアンバサダーの皆さまだけとのコミュニティをつくっています。目的は「当社の最新の取組」を知っていただくこと。例えば、建物の新商品のお披露目会を行ったり、前述したインテリアショップや飲食店のリニューアルや新メニュー発表会へご招待しています。

もちろん、そういったイベントへの参加も「都合が合えば来てください」といった程度で、参加を強要するものではありません。

参加後にアンバサダーに何かしてもらうことも強制していませんが、皆さま何も言わずとも色々と発信してくれます。SNSだけでなくご近所や職場などで話題にしていただければ、当社としては大満足です。

また、アンバサダーの皆さまには営業活動にもご協力いただいています。

当社の営業プロセスに「アンバサダー・ストーリー」をプレゼンするというパートがあります。これから家を建てようとしているお客様に対して、モデルハウスや実例をお見せして購買意欲を向上させることはすべての建築会社が行っていると思います。

当社では代表的なアンバサダーの皆様にご協力いただいて、家を建てるに至ったプロセス、当社を選んだ理由などを語っていただき、それを映像化して「営業ツール」として活用しています。年齢や家族構成、求めるライフスタイルの傾向など、似た環境のアンバサダー・ストーリーに共感して頂ければ受注に弾みがつきます。

つまり、「建物事例」だけでなく「お客様事例」をリアルにお見せすることが出来る仕組みを、アンバサダーの協力で実現しています。

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また、若手営業や全国の加盟店では実績が少なく「事例」を語れない時にも「アンバサダー・ストーリー」が役に立ちます。具体的な事例を「自分が担当したお客様」のごとく熱く語ることが出来ます。

アンバサダーに対しての「報酬」的なものは何もありませんが、喜んでご協力いただいています。

ユーザー様を大切にすること

ここまでアンバサダーと行う「ファンマーケティング」について書いてきましたが、もちろんアンバサダーだけを厚遇しているわけではありません。当社では「いつまでも続く、自分らしい幸せな暮らしを提供すること」をミッションに掲げているくらい、すべてのユーザーを大切にしている自負があります。

参考:ジョンソンパートナーズへの想い・ミッション

例えば「ジョンソンレディ」。住んだあとのメンテナンスに関して専門の部署を設けているのとは別に、数名の「ジョンソンレディ」といわれるスタッフが、定期的にユーザー様宅を訪問しています。"家の不具合や住み心地を聞いてくる"というよりは「お話し相手」といったポジションです。電話やメールでの連絡に加えて「訪問」することでユーザー様にたいへん喜んでいただいています。

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他にも年1回開催している「オーナー感謝祭」。大きな施設を1日借り切って大掛かりなイベントを実施しています。コロナ禍においてはドライブスルー形式で行ったり、車に乗ったまま楽しめる「ドライブイン花火大会」など、毎年楽しいイベントでおもてなしをしています。

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また前述したように当社はインテリアショップや飲食店を経営していますので、ユーザー様はそれらをお安くご利用いただけるなど、インスタやアプリでの情報発信も含めて、日常的にユーザー様との交流・交信に努めています。

ちょっと変わった取り組みで言えば「ジョンソン犬部」。犬が大好きなユーザー様のコミュニティです。先日もイベントを行い、25匹のワンちゃんとゲームなどで大いに盛り上がりました。

ブログ:ジョンソンホームズの取り組み「オーナー様とのコミュニティ」

ご紹介したようなユーザー様向けの取組みは、当然ですがユーザー限定なので大きく話題になることはありません。しかし「アンバサダー制度」があれば、我々自身がPRしなくてもアンバサダーがじわじわと広めてくれます。

私たちはどうしても家をこれから建てようとしている新規のお客様ばかりに目が行きがちですが、新規客と同じくらい、いえこれから新規顧客が先細りの時代では新規客以上に、ユーザー様へのおもてなしを充実させていくべきだと思います。

まとめ

今回は、当社が取り組んでいる「ファンマーケティング」をご紹介しました。

① ファンマーケティングとは、ファンをベースにして、中長期的に価値や売り上げを上げていく考え方

② 「アンバサダー」制度と活用法

③ ユーザー様を大切にする取り組み(ジョンソンレディ、オーナー感謝祭など)

④ 新規顧客以上にユーザー様に目を向ける

業界では際立って高い数字ではないと思いますが、現在の当社の紹介受注率(全体の受注数における紹介受注の割合)は30%程度。今後の「ファンマーケティング」を通してもっと紹介率が上っていけば嬉しいです。そう、あくまで「結果的なご褒美として」ですが。

今回は当社が実践している「ユーザーへのおもてなし」にスポットを当ててご紹介しましたが、集客・接客・施工などすべてのプロセスで「お客様を大切にする」取組を実施しています。それらの詳細はまたの機会にご紹介してまいりますが、一部の社員、一部の部署だけが頑張るのではなく、会社全体で取り組むことが重要です。

いかがでしたでしょうか。ジョンソンパートナーズでは、地域の工務店様ごとに戦略を立てて、成功まで超密着サポートいたします。

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