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こんにちは、ジョンソンホームズの川田です。
「部下に仕事を任せられない」「任せるのが不安」と、部下を持つ経営者や管理職のほとんどの人は、感じた経験があるでしょう。
しかし、部下に仕事を任せないということは、部下の成長するチャンスやモチベーションを奪っているということ。
仕事を任せられないままでは部下が育たず、企業全体の成長にも悪影響を及ぼします。
部下に経験を積ませてスキルを伸ばし、部下が成長することでチームが成長する。
それは、自分1人で仕事を抱え込むよりも大きな成果につながるのです。
そこで今回は、部下に仕事を任せるメリットや仕事の任せ方のコツについてご紹介します。
また、現場の業績管理に私がどのように関わっているか、ジョンソンホームズでの「仕事の任せ方」の事例についても取り上げます。
部下に仕事を任せるメリットとは
経営者や管理職が部下に仕事を任せられない理由はさまざまです。
例えば、自分の経験やスキルが高いために部下のスキルを信頼できずに、仕事を任せても結果が出せないと考えていたり、忙しすぎて部下を教育をする時間が割けないことであったり。
しかし、部下に仕事を任せることには多くのメリットがあります。
仕事を部下に任せることによって生まれるメリットをご紹介していきます。
メリット①人材が育ちチームの成長につながる
仕事を任される際には、さまざまな教育を受け経験を積むため、知識やスキルが身につき、良い成長の機会となります。
任された仕事をやり遂げることで、責任感が生まれ、任された社員は自身の成長も実感できるでしょう。
自身で考え、試行錯誤を繰り返しながら仕事をこなす体験は、仕事へのやりがいや達成感、自信にもつながり、次の仕事への意欲も高まります。
部下のスキルが向上することは、チームの成長だけでなく、右腕候補となる後継者が育つことにもつながります。
メリット②時間に余裕が生まれ新たな案件に注力できる
部下に仕事を任せられるようになると、自分の仕事の負担が軽くなり、時間に余裕が生まれるというメリットがあります。
「自分にしかできない仕事」と「教えれば部下にも任せられる仕事」の両方を1人で抱え込むことは、長時間労働にもつながりかねません。
部下に仕事を任せることで一時的に教育やフォローなどの仕事は増えてしまいますが、会社のことを長期的に考えるならば、早い段階で部下に仕事を任せて教育するべきです。
部下が成長すればその後は仕事を任せられるため、業務負担の軽減が期待できます。
そうすれば、自分にしかできない仕事に集中することができ、時間が無くて取り組めなかった難しい仕事や、新規事業に取り組むといったこともできるようになるでしょう。
メリット③マネジメント能力がアップする
仕事を任せる際には、部下の能力やスケジュールを把握しながら教育をし、失敗してもフォローできる体制を整えたり進捗管理しながら仕事を進めたりしていかなくてはいけません。
このように、部下に仕事を任せる中で自身にも自然とマネジメントする力が身につきます。
部下に仕事を任せることは、自分自身の成長にもつながるのです。
部下が成長できる仕事の任せ方のコツ
仕事を部下に任せる際には、一般的にどのようなことを意識したら良いのでしょうか。
仕事の目的や目標を明示する
その仕事がなぜ必要なのか、最終的な目標はどこなのかを明示して伝えることで、仕事への理解が深まり、仕事が進めやすくなります。
任せる仕事を見極める
任せる部下の強みやスキルをしっかりと把握し、適性に見合った仕事を任せましょう。
仕事はできるようになってから任せるのではなく、時には思い切ってハードルの高い仕事を経験させることも、大きな成長につながります。
中間報告や締め切りを設けて進捗を確認する
仕事を任せたあとは頼みっぱなしで、その業務に関与しないということがないよう、こまめに進捗を確認しましょう。
進捗を確認するタイミングとして、中間報告や仕事ごとの締め切りを設けるのがおすすめです。
期限を設けることにより、やらなければならないことが明確になります。
さらに、中間報告や締め切りのタイミング以外でも、こまめに進捗を確認するようにしましょう。
上司が気にかけている姿勢を見せることで、部下は安心して仕事をすることができ、ささいなことも報告がしやすくなります。
ミスがあったとしても、すぐに報告できる環境であれば、早めに軌道修正することができます。
信頼して見守る
部下に仕事を任せたら、信頼して見守る姿勢が大切です。
相手をフォローしながら仕事を進めることはもちろんですが、一歩下がって自由に仕事ができる環境を与えます。
仕事を任せたにも関わらず、ついつい口出ししたり部下を責めたりしていては、上司としての信頼を失うことにもつながりかねません。
サポートは必要ないか定期的に進捗を確認しつつも、余計な手出しはせずに部下を信頼して見守りましょう。
仕事の結果をフィードバックをする
任せた仕事に対して改善点や評価を伝え、仕事内容を振り返りましょう。
仕事の成果に関しては部下を褒め、ミスがあった場合も責めずに、次回成功するためにはどうしたら良いか考え、次の業務に生かします。
部下に仕事を任せるために必要な育成ポイントについては、こちらのコラムも参考にしてください。
仕事の任せ方【ジョンソンホームズの事例】
経営トップが部下に仕事を「任せる」ことは肝要です。
しかし、好き勝手にさせ、放任するわけではありません。
ここからは、ジョンソンホームズで行なっている仕事の任せ方をご紹介します。
事例①「任せた」「任せられた」の関係を成立させる
中間報告のタイミングを設けることや、こまめに進捗を確認することはとても大切です。
仕事を任せるとはいっても報告はしてもらい、管理が必要な場面にはしっかりと関わります。
報告と言いましたが、当社では目標に対する進捗状況等は、社員の誰もが見られるように情報共有しており、もちろん私も共有段階で把握しています。
中でも右腕候補となる部下には業績を伸ばすための方針(戦略)を考えてもらっています。
方針を提案してもらい、意見や助言を交えながら話し合い、合意・承認に至ったあとは、戦術・戦略面にはなるべく私は入らないようにしています。
当社では、3カ月に1回「方針発表会」という会議を設けて方針(戦略プラン)の合意・承認の場としています。
それとは別に実施している毎月の会議で、進捗具合の振り返り、対策について話を聞いています。
会議の詳細についてはのちほど触れたいと思います。
営業の責任者を例にします。
営業の責任者には、期間を定めた営業方針(戦略)、受注目標を達成するための方針等を考えてもらいましょう。
その内容についてがっちりとすり合わせを行い、合意・承認したら、あとのやり方について、実行期間中もあれこれ口は出さないようにします。
進捗の振り返り、対策については、しっかりと報告してもらいましょう。
その際、多少の意見や助言はあって良いと思いますが、やり方までは口出ししません。
方針の合意・承認という過程を経て、はじめて「任せた」「任せられた」という関係が成立します。
逆にいうと、方針に対して合意なく任せるというのは、そこの関係が存在しないんだと私も気づきました。
何をどこまで「任せた」のか「任せられた」のかを明確にすることは、例えば思い込みで多額の経費をかけてしまった等々、実行段階での勘違いの発生を防ぐことにもつながります。
結果に至るための正しい方針、正しい努力、正しい管理がなされた上で目標達成に至らない場合は、方針を承認したトップの責任です。
事例②トップがやり方まで示すことを避ける
例えば、戦略に対する合意がないまま、会議の場で戦術について話をする方法だと、そもそも戦略自体が薄まってしまうため、これはよろしくありません。
もし経営トップ自身が、このやり方はどうかという戦術面を思いついた場合は、仕事を任せた部下に「次の戦略に加えてほしいがどう思うか」と意見を聞くなど、キャッチボールをすることが大事です。
また、部下からのプレゼン内容等が、戦うのは難しいだろうと感じる中身だった場合、再提案を要求し続けましょう。
内容が甘かったり、納得がいかないためにやり方自体をトップが示すというのは良くありません。
かくいう私もやりがちなのですが...。
戦術面までトップが全て指示をしてしまうと「やってくれるんだ」とスタッフを依存させることになったり、「結局やらせてもらえないんだ」とモチベーションを下げてしまうことになったりします。
いずれにしても経験が身につかず、育っていきません。
合意・承認後は任せて口出ししないようにするといっても、経営者自身が意識を変えなければなかなか難しいことなのですが、トップが入りすぎると育成面がおろそかになってしまい、結局、会社として成長していかないのです。
事例③戦略の承認、管理の具体例
ジョンソンホームズでは、自社で経営者の右腕を育てるために各自に戦略を考えてもらい、発表する場や、それぞれのマネージャーをフォローする仕組みを取り入れています。
具体的に、次のような会議を設け、管理としては、方針(戦略)がうまくいっているか、うまくいっていないなら、対策法を聞くということをしています。
- 方針発表会
- 経営会議
- GM面談
方針発表会
3カ月に1回開催。
考えてもらった方針(戦略プラン)に対する合意・承認の場面です。
3カ月に1回、方針の提案を受け、それを承認します。
あるべき姿と現状を対比して課題を導き出し、今解決すべき課題に優先順位をつけて3つ挙げ、どう対策するかを数値化して発表してもらいます。
課題は集客率、面談数、成約率、契約数などもそうですが、営業マンの数字の個人間格差が開いていれば、それが課題として抽出されることもあります。
対策はすべて数値で出すルールです。
また、年計画を立て、それを四半期に分けた「四半期計画」を立てることを新たな戦略として取り入れます。
これについても任せ、3カ月に1回承認。
月単位でうまくいっているかどうかの報告を受けます。
経営会議
月1回実施し、数字の報告をしてもらいます。
PDCAサイクルでいうと「C」と「A」に私が関わります。
振り返りをし、現状の課題設定、課題への対策、ゴールを数値化して報告してもらっています。
報告する社員が、報告内容に自信を持っていたり、理に適っていたり、目標未達の原因を分析できていたりすれば、意見や助言はせずに引き続き任せます。
逆に半年・1年と低迷が続くようであれば厳しく入っていきますが、やり方までは口を挟みません。
GM面談
月1回実施し、月半ばに行います。
主に目標に向かう事業部のテンションを聞いています。
悩んでいることや困りごとがあれば、別の場面で回答します。
社内会議はやり方が重要です。
ジョンソンパートナーズでは、「業績向上会議」セミナーを開催しております。
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セミナー一覧はイベントページからご覧ください。
上手な仕事の任せ方を知って自分と部下、会社の成長につなげよう
部下を育てるには時間と労力が必要です。
部下に仕事を任せないということは、部下が成長するチャンスやモチベーションを奪っているということ。
部下に仕事を任せることで、人材が育ち、チームの成長につながる、時間に余裕が生まれる、マネジメント能力がアップするなどのメリットが生まれます。
部下に仕事を任せられないままでは、企業全体の成長にも悪影響を及ぼします。
現在、経営者だけが行なっている、経営に関わる戦術・戦略を社員にも「考えてもらう」場を作りましょう。
「任せる」といっても、経営トップが一切口出しをせずにいては、会社が傾いてしまいます。
ただ丸投げするのではなく、悩みや直面している課題の相談を受けることを積極的に行いましょう。
何をどこまで任せるか、どこまで口を出し、どこから出さないかを決め、信頼して見守ることは大事です。
部下が右腕として育ってくれることで、トップ自身の時間が取れ、自分にしかできない仕事や新規事業などに集中できるようになります。
企業規模が一段階上がるきっかけになるような、実はとても重要なことを書いたように思います。
参考になれば嬉しいです。
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