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こんにちは、ジョンソンパートナーズ小松です。
いきなり私事で恐縮ですが、私が本コラムの執筆を任されてから半年、自身が元々営業職だったことから、執筆当初は営業系の話題しか書けませんでした。しかし今はそれなりの知識と新たな視点を身に着けて、様々なジャンルのコラムを書けるようになり、楽しみながら取り組んでいます。
自分自身忘れていたことですが、確かに学生時代は、教科書の欄外に落書きしたり小説を読んだり、いわゆる「読み書き」が好きでしたので、そのころの感覚が蘇ったという感じです。ある意味「ベテラン社員のスキルアップ」事例だと言えると思います。
決して自慢話をしたいのではなくて、この役割を与えてくれた上長や会社への感謝と、ベテラン社員へ新たなモチベーションを与えた一例としてお話ししました。
地域工務店の実情
本コラムでは色々なジャンル・職種をテーマにしており、直近でも「新人教育」を取り上げましたが、意外と「中堅・ベテラン社員」に焦点をあてたものは少なかったと思います。
地域工務店においては新入社員を採用することなど稀で、何年も同じ顔ぶれで仕事をしており、ほぼ全員が中堅かベテランというケースがほとんどだと思います。
大きな会社であれば、営業部長を経理部長に、経理部長を工事部長に、と急な配置転換を行ってもリスクは一時的なもので済みますが、地域工務店ではそうはいきません。
中堅やベテランを配置転換して新しい分野を勉強させる余裕はなく、どうしても同じ仕事を何年も変わらず続けさせ、そのため新しい視点や新たな事業領域を開発するという発想は生まれにくいのが実情だと思います。
もし組織に「新しい風」を吹かせようとするならば、彼ら中堅・ベテラン社員に新たな領域、ステップアップの舞台を与えなければなりません。
ベテラン社員の意識改革
ベテランの配置転換が難しいとなれば、「マルチタスク」を与えることがベターな選択です。マルチタスクとは「マルチ=複数の」+「タスク=仕事」という意味で、今の業務はこれまで通りこなしつつ、同時進行でいくつかの新しい仕事をやってもらうことです。
給料は現状維持、もしくは少額の「手当」程度で構いません。もちろん当人にしてみれば「給料は増えずに、仕事だけ増えて大変だ」とはなりますが、若手とは違い「責任感」「やりがい」で乗り切ってもらいましょう。そのためにも依頼の仕方は重要です(長年在籍していて、しつこくゴネるようなレベルの社員なら見切っても良いと思います)。
新しい仕事といっても、まったく畑違いなものではなく、これまでの経験や趣味・趣向に紐づくような仕事を与えるのが理想です。というのも最初は戸惑ったとしても、少しでもかじったことがある分野なら、すぐに慣れて積極的に取り組んでくれる可能性が高いからです。(私自身の経験からそう確信しています)
会社全体の活性化につなげる
マルチタスクを与える人の順番も大切です。最初は比較的柔軟な思考の持ち主で、不平不満をあまり口にしないベテランから始めます。新しい仕事で結果を出し始めたら、次の人、また次の人というように、マルチタスクによる活性化の波を徐々に広げていきましょう。
社内の風通しが良くなると同時に仕事の効率化が進み、全体の業務量が1.5倍、2倍となっていくかもしれません。
どんなタスク(業務)を与えれば良いか
さて、どんなタスクを追加すれば良いのかというと以下が候補となります。
① 現在かかえる「会社の弱点」を補うための業務
② 会社の「強味」を際立たせるための業務
③ 業務改善、社風改善のための業務
以下、順番に解説していきます。
①会社の「弱点」を補うための業務
弱点は、会社ごとに色々とあるとは思いますが、例えば工務店にありがちな課題は「ブランディング」や「ファン化」だったりします。
広報的な立場の方がフェイスブックやインスタグラムなどSNSで発信はしていても、更新が不定期だったり話題が偏っていたりします。
ベテランの新たなタスクとして、SNS発信の年間カレンダー的なものを作成したり、自身の業務に関するリアルで興味深い話題を提供したりと、弱点を補う策はいくらでも考えられます。PCやスマホの操作に疎くても貢献できることはありますし、もしかしたらその分野のスペシャリストにまで登りつくかもしれません。
②会社の「強味」を際立たせるための業務
「強味」をさらに補完する仕事も色々なことが考えられます。例えば古くから抱える職人の技術力が強みであるならば、業者とのつながりをさらに強固にする役割などはいかがでしょうか。
今後はいっそう職人の確保が大変な時代になっていくので、勉強会や親睦会などを通じた交流で、それとなく職人を「自社のファン」に育てたり、仕事っぷりをSNS配信するなど「職人にスポットを当ててファン化させる責任者」などはやりがい充分な仕事に感じます。いつも顔を合わせている工事部門以外の方が適任かもしれません。
③業務改善、社風改善のための業務
業務改善、社風改善も楽しそうな仕事です。「組合」というよりは「委員会」的なライトな感じがいいと思います。
例えば「社員満足委員会」。空き倉庫を社員向けのラウンジに改装したり、昼食の出前先と「自社専用メニュー」を開発したり、大小さまざまな改善方法がありそうです。全社員を巻き込んで大盛り上がりの委員会になりそうです。
その他にも「お客様満足委員会」「イベント委員会」「定時退社推進委員会」など、従来の課題をトップダウンではなく、従業員視点で解消していくというメリットもあります。
まとめ
ここまで記してきた内容は、私の想像だけで書いているわけではなく、私どもジョンソンホームズやジョンソンパートナーズ加盟店の実際の取り組みが元ネタです。もっと具体的な事例をご紹介したいですが、スペースの関係もあり今回はこのへんで。またの機会に「ベテラン活性」「ベテラン蘇生?」の事例をお話ししたいと思います。
マルチタスクをベテランに与える場合、本人の「愛社精神」「やる気」が最大のポイントなので、経営者や管理者は「結果」ではなく「プロセス」をしっかり把握して評価しなければなりません。任せっぱなしではせっかくの貴重な人材を壊してしまうケースもあるので、これまで以上のコミュニケーションが求められます。
冒頭に書いた通り、若いスタッフを採用する機会がますます減っていく中で会社を活性化させるには、今いるスタッフにさらに活躍してもらうステージを提供するしか道はありません。
それも出来るだけストレスなく楽しく取り組んでもらえるような仕組みを作っていきたいですね。
いかがでしたでしょうか。ジョンソンパートナーズでは、地域の工務店様ごとに戦略を立てて、成功まで超密着サポートいたします。
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